甲虫雑感録92版 


昼休みのチョッとした時間を利用た素人甲虫探し出す記です。いつもおなじ
フィールドだと、いづれネタ切れの不安もあるが、なぜか途切れることなく継続
している。次々と現れる新甲虫の不思議。大自然の深さと神秘、恵みに感謝。



廃菌床の山  10/04/23
昨年、緑のハネカクシを見つけた場所に来ている。大量に捨ててある菌糸筒をひとつづつ持ち上げ、下面に甲虫が付いていないかをみる。20個ほど確認して陸生ガムシ1個体だけだった。そういえば腐敗臭がまったくしなかったので時期が悪かったのかもしれない。
マグソガムシ  10/04/23
体長は3ミリほどだが体幅と体高があり、ずんぐり大きく見える。肩の張り出しと急に窄まる体型はこの種で間違いないと思われる。翅端が赤くなっているが、図鑑の解説で触れえられていないところを見るとバリエーションのひとつか?。獣糞に多いとある。
セスジハネカクシ  10/04/21
体長4.1ミリ。施設の外壁に張り付いていた個体。セスジハネカクシ属セスジハネカクシだと思うが解説を読んでもよく分からなかった。単純に前胸背にスジ(溝)があるからこの種とは限らない。このAnotylus属だけでも10種を数えるし、よく似たOxytelus属も6種はいるみたいだ。クロッカスなどの花などによくみるが、本によっては獣糞に多いとある。
ヒメマキムシ  10/04/20
体長1.7ミリ。百均のビニール傘をひろげ叩き網を始める。といっても緑の草木はまだないのでもっぱら熊笹を叩いた。成果はこの2種だけで、まだ時期早々といったとこだろう。
シリブトヨツメハネカクシ  10/04/20
体長2.2ミリ。「ヨツメ」というものの触角隆起後方に深い孔点はあるが単眼らしいものは見当たらない。前胸の側縁は鋸歯状 。
ケナガマルキスイの近似種?  10/04/19
体長1.4ミリ。昼からポツポツ雨が降ってきた。10/04/15の「ヤニタケ」が頭をよぎる。あのキノコを取ってくれば他にも隠れているまだ見ぬ甲虫が現れるかもしれないと・・・。で、持ち帰ったキノコを眺めていると出てきたのがこの微小甲虫。上翅を横きる黒紋はケナガマルキスイとは異なる特徴か。
歪な触角先端節  10/04/19
前面に回りこむと触角の球桿部が最大幅となって判りやすい。
北上川  10/04/18
盛岡市明治橋付近・・・今日は水量が少なめで珍しく中洲に渡れた。日曜といっても必ず薮用があり、外出できたとしてもこのような近場だけだろうな。ほら、もう斜陽の時刻だ。
ヤマナラシハムシ  10/04/18
体長4.5ミリ。ヤナギの立ち枯れの樹皮下にはミドリトビハムシが出番の時期を待っている。そんな中、緑メタリックの幅のある見たことのないハムシが5、6頭越冬している。何だろう?調べるとオオホソルリハムシかヤマナラシハムシのどちらかのようだ。ともに北海道と本州だけに生息する北に偏った分布を示すハムシ。
ハネカクシ  10/04/18
体長4.8ミリ。また少しだけの「石起こし」をするとアオバアリガタ似の色鮮やかなハネカクシが現れた。これでも暗土色のなかで走られるとカラフルに見えた。捕らえてみると、幾分色あせた感じがするが、ゼリー状の透明な前胸もこれまた不思議。
キラチャイロコガネ  10/04/16
体長8.2ミリ。ケヤキ大木が群生する地へ向かう途中、岩崎川を渡ったあたりで、試しに石起こしをしてみる。なあに本格的に「石起こし」をするつもりではなく1回だけの運試しみたいなもの。いつもの癖。ん!ヒメビロウドコガネか・・でも頭胸部に薄いグリーン金属光沢がある。一応確保だな。
触角拡大  10/04/16
キラチャイロコガネ♂の触角は9節。片状部は4節で第5節もわずかに突出する。なおハイイロビロウドコガネの片状部は♂♀ともに3節からなる。
キノコ  10/04/15
本日のケヤキは成果なしだったが、地面に埋もれた倒木から生えてるキノコに恵みの光りが射してくれた。ヤニタケ?半円状の硬いサルノコシカケ似のキノコ傘下は水分を含み腐食したのかスポンジのようになっている。その柔らかい部分を剥ぎ取ると数種の甲虫が混在する世界が広がっていた。
ホソアカバコキノコムシダマシ  10/04/15
体長3.6ミリ。光沢があり、大きい?のでオオキノコかなと予想したが違った。キノコムシダマシ科なんてあったんだ初耳・・・と、1年ほど前にアカバコキノコムシダマシが出ておった。スミマセン。上翅の会合線に沿って太い黒紋が走るが境界線は不鮮明。前胸基部にある一対の孔を結ぶ溝が縁取り状に存在するのがアカバコキノコムシダマシとの相違点なのか。
モンヒメマキムシモドキ  10/04/15
体長2.5ミリ。マキムシモドキ科は国内に2属3種しかいない寂しい科。キノコや樹液に集まるという。保育社の図鑑には四国のみが生息範囲とあるが、その後、北海道〜本州〜九州でも次々と確認されている。まっ、このキノコと腐敗?で軟らかくなる条件がそろえば簡単に発生する気がする。
アカバコキノコムシダマシ  10/04/15
体長3.0ミリ。ホソアカバコキノコムシダマシより小さく光沢も少ないようだ。斑紋は変化に富むとあるが、この画像のように境界の不鮮明な十字の個体が多いようだ。
アカバコキノコムシダマシ(無紋型)  10/04/15
上翅の暗色部は変異が多いというが、そのひとつの例。よく見ると上翅だけでなく前胸も幾分薄いようで頭部を除き全身褐色の個体がいるかも。
ケヤキ  10/04/14
雪がチラついてとても寒い。川の対岸の崖にケヤキが見える。それほど太くはないが剥がれそうな樹皮がたくさんあるので川を渡る。手に取った樹皮の欠片に降った雪が解けて小水玉となって甲虫と紛らわしい。この天候じゃ無理だな・・・。
ダイミョウマルズハネカクシ  10/04/14
体長10ミリ。退散する前に根元(下)の四角い石を退けてみると越冬中なのか動きの鈍いハネカクシが何匹かでてきた。
アカアシオオメハネカクシ  10/04/14
体長7.5ミリ。脚が赤くて目が大きいハネカクシ。こんな単純な導き方で正解だろうか?。
セマルチビヒラタムシ♀?  10/04/12
体長2.5ミリ。現在、チビヒラタムシ科はヒラタムシ科から分れ独立しているという。日本産ヒラタムシ上科図説1(六本脚)に収納されており、33種+♀画像12種のチビヒラタムシ科標本の拡大画像は圧巻である。似かよったキイロチビヒラタムシ♀との判断ができず?付きとしたが。
セマルチビヒラタムシ♂ 
体長3.1ミリ。♂だがオオキバチビヒラタムシ♀と似ているといわれる。10/04/08ボツ画像だったが雌雄揃い踏みということで登場。
不明種  10/04/09
体長1.4ミリ。(ケヤキの樹皮下から越冬中の2個体得ました)。
拡大レンズ  10/04/09
↑この赤丸はレンズを変えて拡大してますの印です。上画像と同じ個体だと思います。前胸基部に沿ってミシン目のような大きな孔が並んでます。上翅が微毛に覆われ霞のかかっているような感じ。
クロモンキスイ?  10/04/09
体長2.5ミリ。本当は図鑑と同じ正面画像が欲しいところだがピントの合っているのはこれしかなかったもので。なにやら独特の前胸前角をしているような・・・。
ホソマダラホソカタムシ  10/04/08
体長4.2ミリ。ケヤキ樹皮下にて初ゲット。全国的には下のマダラホソカタムシのほうが少ないといわれるが、この地域では逆なのかも。
マダラホソカタムシ 
10/04/01に掲載した画像だが比較しやすいように左右反転して再登場。南方系ホソカタムシ科のなかでは北にいくほど数が多いという異端児マダラホソカタムシ。
ホソマダラホソカタムシ  10/04/08
側面像。
マダラホソカタムシ 
10/04/01の個体だが比較用として起用。
キタカブリ  10/04/08
ケヤキの切り株で得られた越冬個体。ずいぶん拡大して・・・と思われるかもしれないが、実は逆で甲虫が大きすぎて画面に入りきらないのである。
キノコゴミムシダマシの一種  10/04/08
体長4.2ミリ。ケヤキの根元、地面に接した樹皮をはがすと2個体が寄り添っていた。残念ながら片方がポロリと落下してしまったが。図鑑に全身褐色の種は見当たらなかった。
角拡大  10/04/08
キノコゴミムシダマシの特徴のひとつ角状突起。


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