甲虫雑感録81版 


昼休みのチョッとした時間を利用た素人甲虫探し出す記です。いつもおなじ
フィールドだと、いづれネタ切れの不安もあるが、なぜか途切れることなく継続
している。次々と現れる新甲虫の不思議。大自然の深さと神秘、恵みに感謝。



ムシクソハムシ  09/06/08
「なんだムシクソハムシか、パスだな・・・」とつぶやきながらなぜか捕獲してしまった。しかし誤記載に気が付くきっかけとなったのはラッキーだった。図鑑によると「体長約3ミリ。一般に黄褐色、赤褐色。前胸、上翅には多少とも淡色の斑紋がある。」とある(まっ黒ではない!)。擬態の形態の見本としてよく本に載る代表種を間違えていたとは。
ムシクソハムシ (比較画像) 07/07/02
これがこれまでムシクソハムシとして記載されていたコブハムシ属。全身が黒いことからミズキコブハムシかカシワコブハムシあたりが該当すると思う。
ムシクソハムシ  09/06/09
正面像というか背面像。図鑑の写真は必ずこの位置で撮られるが、この種のように体高のある甲虫には他方向からの画像もけっこう有用である。
ムシクソハムシ  07/07/02
ミズキコブハムシの前胸中央には深いたて溝が走るというからこれかな?。
コブハムシ属 
保育社の甲虫図鑑Wにはムシクソとハバビロコブ以外は画像がないので検索表にたよるしかないが、意外にも少年用昆虫図鑑*にはムシクソハムシ以外のコブハムシ属が図示されていたりする。
*)オルビス学習科学図鑑「昆虫2」/学研
フタホシチビオオキノコ  09/06/08
裏山の切り株に大量に張り付いている半円形の硬いキノコを重点的に見て回る。
フタスジヒメテントウ  09/06/08
体長約3ミリ。ヒメテントウのなかでは迷うことのない判りやすい斑紋。
ヒゲナガゾウムシ科  09/06/08
種同定作業継続中。チャマダラあたりかなと見当をつけるが詳細が異なるようだ。
ヨツモンチビカッコウ  09/06/08
体長2.5ミリ。小さいながらもメリハリの利いた派手な色彩だ。よく見ると触角の先端節を色分けする徹底した凝りようもグッド。
林道  09/06/07
昨年大量の甲虫が見られたポイントへ今年も時期を合せ行ってみたが、曇天のせいか肩透かしであった。
クルミハムシ  09/06/07
この開けた空間の側に沢があり、そこに並ぶサワグルミには大量のクルミハムシがついている。
コジマヒゲナガコバネカミキリ  09/06/07
カエデの葉を叩いたら落ちてきた。普通、カミキリの集団行動はみられないが、この種は夕刻に蚊柱のように集団で乱舞することもあるという。
不明種  09/06/07
体長4.6ミリ。クワノミハムシにしては幅広で体長がでか過ぎる。もしかするとノミハムシ亜科ではないかもしれない。だとするとオオルリヒメハムシ(4.8〜6.0)あたりが候補に挙がるが。
アオバホソハナカミキリ?  09/06/07
体長約11ミリ。この種名で過去に載せた個体の上翅は黒いが、明らかに色が異なる。
メダカヒシベニボタル(♀)  09/06/05
体長約6ミリ。ヒシベニボタルとの違いは、1)複眼の突出度合いがより強い。2)前胸の菱形がより幅狭。3)菱形と外枠とを繋ぐ横隆条がほとんど確認できない。
↑触角拡大  09/06/05
ヒシベニボタルとの違いは触角にも表れる。♀の場合第4節と2+3節の比が同じ長さならメダカ。4>2+3ならヒシベニボタル。♂の場合、4=(2+3)x1.4ならメダカ、4=(2+3)ならヒシベニボタル。
ジョウカイの一種  09/06/05
体長約6ミリ。
ムネクリイロボタル(♀) 09/06/04

 光る!
知らなかった。いつもの半透明ケースに入れて、もちろん真っ暗にし、腹側からのぞくと尾部付近に対になった2点の発光を確認できる。点滅ではなく30秒くらいの持続点灯を繰り返している。ゲンジボタル(07/07/14)のような発光の写真にも挑戦したが発光量が少ないことと、発光しながら歩き回るのでうまくいかなかった。

ムネクリイロボタル(♂)  09/06/--
雌と同じ状態にしてみたが、発光は確認できなかった。何らかの条件が整わなかったのか、もともと雄は光らないのかは判らない。
キノコアカマルエンマムシ  09/06/03
体長3.5ミリ、この科は80種以上記録されているが、体色はほとんど黒が多く、こういった赤基調は限られ種の特定がしやすい。09/06/01と同じ場所の腐敗キノコから。
エンマムシの一種  09/06/03
体長約4ミリ。腐敗キノコにはそれほど動きが俊敏でない黒い甲虫光沢がうごめいている。
ルリコガシラハネカクシ  09/06/03
逃げ足の速い大型のハネカクシ。輝く瑠璃色はよく目立つ。
峠の小道  09/06/02
施設東側には雫石町安庭に抜ける山越えの県道が通っている。移動時間を差し引けば実質15分の採集時間となるが5〜600メートルになる峠の標高は魅力である。さらに峠からは近くの山に登る小道が伸び、その両側に茂る草木を対象にビシバシ採集開始となる。
キマダラケシキスイ  09/06/02
体長約5ミリ。大きいケシキスイだ。上翅の中央には黒紋が抜ける空白地帯がある。
アカタマゾウムシ  09/06/02
体長約5ミリ。斑紋はオオタコゾウムシに似ているが吻が長い。繭をつくるユニークなゾウムシ。
トビイロセスジハネカクシ  09/06/02
体長約4ミリ。セスジハネカクシより前胸の側縦溝が明瞭で、より光沢がある。
ジョウカイの一種  09/06/02
色彩変化に富むジョウカイ類にあって、ゆがんだ標本の図鑑はさらに同定作業を困難にしている?。ま、「こんな甲虫捕れました!。」的な安易なサイトであって、正確な同定でなくともといえばそれまでだが。
洞窟性のゴミムシ?  09/06/01
杉林の下に大きなキノコが朽ちていた。甲虫はいないかとそーっと傘をひっくり返すとサビハネカクシ、オオアカバハネカクシ、ルリコガシラハネカクシなどの大きなハネカクシ類混じってこの淡色のゴミムシも飛び出してきた。おっ!珍しやと瞬時に判断しなんとか捕らえた。確か洞窟性のゴミムシにこんな淡色の奴がいた筈と図鑑を調べるが該当種はなかった。体長約10ミリ。
クロツヤヒラタゴミムシ?  09/06/--
洞窟性らしきゴミムシを見てから数日後、同じ場所の腐れキノコを訪れると、近づく気配だけで、たくさんの黒いゴミムシやらハネカクシが四方に逃げ散る。そのうちの一頭を捕獲し拡大してみると洞窟性らしきゴミムシと似ていることに気がついた。そう、色彩変化のバリエーションだったのだ。
道端の白い花 09/05/31
こういった場面に出くわすとつい甲虫を探してしまう。採集道具(白い傘)がなくともルッキングで挑戦。本当はスィーピィングのほうが適しているんだろうけど。
キバネホソコメツキ(♂)  09/05/31
体長7.5ミリ。春、山地の各種の花によく集まる。雌雄差が大きく、前胸が暗いのが♂で♀は明るいオレンジ色。触角の長さにも明らかな違いが見られる。
キバネホソコメツキ(♀)  09/05/31
体長8.4ミリ。
キアシカミキリモドキ(♂)  09/05/31
大量にいるモモブトカミキリモドキに混じってこれまで気がつかなかったのかもしれない。
ナガハネカクシ亜科  09/05/31
体長約9ミリ。具体的に種名にはたどり着けなかったが、この亜科の特徴として、触角は一般にひざ状で基部は互いに接近し、複眼までの距離より短い。頭部前方に2〜4のたて溝または陥凹没がある。上翅会合部互いに重なり合うなど。
頭胸部拡大  09/05/31
結構、恐ろしい形相をしている。まるでエイリアンのようだ。
ヒメカメノコテントウ  09/05/31
体長約4ミリ。基本型とセスジ型の中間型とも言える四紋型だが、はじめてみたのでどれくらい珍しいのかとネットをのぞくと、結構出ている。それほどでもないようで。


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