甲虫雑感録130版 


昼休みのチョッとした時間を利用た素人甲虫探し出す記です。いつもおなじ
フィールドだと、いづれネタ切れの不安もあるが、なぜか途切れることなく継続
している。次々と現れる新甲虫の不思議。大自然の深さと神秘、恵みに感謝。



峠に向かう空。  12/07/31
最近、虻に纏わりつかれることが多く、採集どころではないが・・・・。
ワモンマルケシキスイ(西日本タイプ)  12/07/31
斑紋変化の大きい種だが、西日本の個体は画像のようにOの字が切れ、C字型となり枝も消失するものが多いという。 なぜ岩手でこのタイプが現れたのか不思議だが、西日本に限定される斑紋タイプではないようだ。
側面像  12/07/31
結構体高もある。
オオサビコメツキ  12/07/31
体長12.0ミリ。峠の道路脇の雑草に付いていた。全国に分布するがどちらかというと暖地性のコメツキで、東北ではわりと珍しいという。灯火によく集まるという。
マダラヒメコキノコムシ  12/07/31
体長3.5ミリ。森の中、落ちている枝を手に取り叩くと、これまで見たことのないコキノコムシが落ちた。
キマダラコメツキ  12/07/31
体長5.8ミリ。地面に落ちている枝を叩くとボロボロ5、6頭まとまって落ちてきた。本来なら花に来るというが、なんで埋もれた枝に集まっていたのか不明だ。
クロホソナガクチキ  12/07/30
体長6.6ミリ。前胸に顕著な顆粒がある。体長のバラツキはクロホソナガクチキ(5.3〜13.0ミリ)、オオクロホソナガクチキ(12.5〜21.0ミリ)とそれほど重ならない。
側面像 
果物ナイフ状のアゴヒゲ先端節。
オオナガシバンムシ  12/07/30
体長4.7ミリ。頭部は前胸の下に隠れる。和菓子をつまんだ指痕のような凹みが前胸基部にある。
側面像 
筒状の筐体がよく分かる。
触角 
他のシバンムシ科同様、触角先端3節は幾分拡大するが、その程度は弱くとくに♀では全体鋸歯状となるという。つまり、この個体の先端3節は鋸歯状ではないため♂の公算大。
腹側 
腹節は第2〜5節は完全に合着する。(サイドにわずかに段差が残るものの、中央は平らで一枚板に見える)
クロガネハネカクシ  12/07/29
体長約20ミリ。一関市藤沢町。雑木林の小道を横切る真っ黒い大型のハネカクシを見つける。盛岡あたりでは見たことのない黒色だ。↓比較画像
サビ色のクロガネハネカクシ?  12/06/22
体長約20ミリ。盛岡近郊の勤務施設でよく見かける大型のハネカクシ。体色はサビ色で黒くはないが体型は同じ感じがする。
ヘビがヘビを襲う  12/07/29
一関市藤沢町。雑木林の小道を歩いていて蛇の乱闘現場に遭遇する。
ゴモクゴミムシの一種  12/07/28
郊外型のスーパー駐車場の看板下にて。灯火にあつまる小昆虫を求めてやってきたゴミムシたちの逃げ遅れ組。直射日光のアスファルト上では命も時間の問題だろう。そんな黒いゴミムシに混じり緑色の光沢を放つ綺麗なゴミムシもいる。
フタオビチビキカワムシ  12/07/27
体長2.9ミリ&2.1ミリ。地面に落ちている枝を拾って叩く採集でよく落ちる。
クリイロチビキカワムシ  12/07/27
体長3.2ミリ。地面に落ちている枝を拾って叩く採集でよく落ちる。
クロモンヒメヒラタホソカタムシ?  12/07/27
体長2.2ミリ。細い体格からウスモンヒメヒラタホソカタムシの方に飛びついたが、前胸が明らかに横長などクロモン的な点も多い。そもそもウスモンは本州では三重県でしか確認されておらず、こう度々出現するとなるとクロモンかなあ。
本日の樹液  12/07/27
裏山。色彩のバランスからいえば、オオスズメバチの黄色が欲しいところだ。一応見たことのない甲虫の有無をチェックしたが・・・無し。
コクロヒラタケシキスイ?  12/07/27
体長3.0ミリ。普段目にするコクロヒラタケシキスイ↓とは体色が全く異なるが・・・同種なのか?。
コクロヒラタケシキスイ  12/07/27
体長3.4ミリ。偶然にも比較個体が現れる。
カタモンオオキノコ  12/07/27
体長7.0ミリ。丸太のイスにキノコが発生し、そこにたくさん見られた。
側面像 
よく見ると前後の赤斑紋2帯が側縁で、わずか糸の細さで繋がっている。
ケマダラムクゲキスイ  12/07/27
体長2.5ミリ。 11/04/05に初登場した時は、斑紋のはっきり出たタイプだったが、この個体は模様があるのかないのかはっきりしない。←画像クリックで比較画像へジャンプ。
ブナの倒木  12/07/26
小枝が残っているので倒れたのは1〜2年前か?。倒木といっても根元から引き倒されたのではなく、ものすごい力が加わったのだろう幹の途中で折れたのだ。今日は砕かれた幹の破片2、3個を手に取り調べた。
コブスジツノゴミムシダマシ(♂)  12/07/26
体長7.2ミリ。これはブナの倒木ではなく、いつもの甲虫を吐きだす朽木から。角の先端の毛房はキリンの角を連想する。
側面像3 
コブスジツノゴミムシダマシ(♀) 
体長6.4ミリ。
側面像5 
サビモンカッコウムシ  12/07/26
体長3.9ミリ。いつもの峠、倒れたブナの幹中から。ドきつい派手なオレンジに黒水玉の紋は間違いない。
側面像 
シロオビチビカミキリ  12/07/26
体長9.8ミリ。倒れたブナの小枝部分から。灯火に来たこともある。上翅に対の紋が入る似通ったカミキリは多いが、こういった微小の種でも同定できるのがすぐれた図鑑なのだろう。
カクホソヒラタケシキスイ(♀)  12/07/26
体長3.4ミリ。峠付近のブナの倒木から。♀は頭部中央が深くえぐれて長毛を生じる。
カクホソヒラタケシキスイ(♂)  12/07/26
体長4.1ミリ。♂の中脛節は末端近くで内側が強く角ばる。
イトヒゲニセマキムシ  12/07/26
体長2.0ミリ。すばしこい動き方はカメムシ系にも見えるし、蜘蛛の糸のような細い触角はどうしても甲虫の物とは思えなかった。半信半疑で撮影は済ませておいたもののお蔵入り必至と思われていた。ある日、図鑑のニセマキムシ科の中にピッタリ一致する甲虫を見つけ嬉しくなる。
勤務施設と裏山 
30℃を超える気温。汗だぐで走り回ったあとはシャ・・・そんなものない。濡れたままひんしゅく必至の勤務に戻る。
クロアミメボタル  12/07/21
体長6.4ミリ。触角は♂♀とも鋸歯状。前胸後角は斜め側方にやや鋭く突出する。本州のみに産する。
クロナガタマムシ  12/07/21
体長14.7ミリ。黒くないが寒冷地の個体は前胸が銅緑から銅紅色になるものが多いという。体長が15ミリ近くに達するのは、他にアオナガタマムシしかなくおそらく間違いないだろう。
ウスグロテントウダマシ 
体長4.5ミリ。上翅の色彩は変化に富み、まったく無紋のもの、後方または前方に2紋のもの、前後4紋のもの、縦長の黄紋があるものなどがあると書いてある。これまで10頭ほど見たが、なぜか縦長黄紋があるキスジテントウダマシタイプしか見たことがない。
複雑な触角 
前(12/07/07)に載せた複雑な触角のガロアトゲアリヅカムシだが、もっと拡大できないかいろいろ試してみることにした。
御所湖  12/07/21
↑の追加個体を得るために同所にやってきたが、どこでどうやって得たのかまったく忘れてしまった。一応考えられる地点すべて探したが無駄だった。
不明アリヅカ種  12/07/21
体長1.8ミリ。追加個体は得られなかったが、第6節だけが唐突に膨らんでいる不思議な触角をもつアリヅカムシを捕らえることができた。この個体でさらなる拡大を試してみる。
触角拡大(1) 
透過光式の顕微鏡による拡大。微毛が黒く邪魔して輪郭も接合部もはっきりしない。真上からの画像では第6節が先端節に次ぐ2番目の大きさくらいは判るものの最大幅ではない。
触角拡大(2) 
難しいので投げ出していたor7ミリレンズ。前後方向から眺めると第6節が突然膨らんでいることがよくわかる。うーん、これくらいだと今までのレンズとそう変わらない。


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